当館について

歴史

当館の歴史は古く、今から約三百年余り前、
江戸時代初期に湯宿として
営業を始めたとされています。
創業当時は、三週間ほど宿に滞留して入浴を繰り返す
温泉療養の「湯治場」を営んでおりました。
時代が進むにつれ、旅の途中に短期滞在する
「一夜湯治」の利用客が増え、
現在につながる温泉観光旅館として
賑わいをみせています。

箱根最古の温泉

当館では、箱根最古の自然湧出の源泉をかけ流しで提供しております。湯本熊野神社の社殿の下にある「箱根七湯」発祥の源泉(惣湯)は、奈良時代に発見されたと伝わる古湯で、「後北条氏の足洗いの湯」「将軍家の献上湯」でもありました。昔の旅人をも癒した湯をご堪能ください。

木造三階建

築100年超の今では珍しい木造3階建の旅館。階段箪笥や窓枠、天井板、下駄箱など、建物の各所にその歴史の跡が残っています。古い建物ではありますが、みなさまに快適にお過ごしいただけますよう、令和4年に一部改装いたしました。純和風のたたずまいでどうぞおくつろぎください。

古文書

江戸時代の書物「箱根関所日記書抜」が当館から発見されています。この古文書には、当館についても記されており、その歴史を感じさせます。小田原藩士・角田惣右衛門久孝によって作成されたもので、角田氏が箱根関所の伴頭に就任した天保13年(1842)以前の貞享3年(1685)までさかのぼった日誌や覚書などが書抜かれています。執務にあたって手控えとして作成された前例集であったといわれています。

※古文書は箱根町に寄贈しており、復刊した書籍は当館にて保管しております。